Q-pot.デザイナー ワカマツ タダアキさん
ランド「Q-pot.」を立ち上げ、パリでの大規模なインスタレーション、広告・映像プロデュース、ファッションブランドとのコラボレーションなど、アクセサリーの枠を超えた多岐に渡る活動を展開中。
渋谷:
ワカマツさんがデザインを手がけるQ-pot.と言えば、マカロン、チョコレート、ビスケットなどスイーツをモチーフにしたアクセサリーが有名で、ほんとにどれもこれも美味しそうなんですよね! なんであんなにリアルに再現できたんですか?
ワカマツ:
やっぱり僕自身スイーツが大好きですし…
渋谷:
子どもの頃から?
ワカマツ:
子どもの頃から好きでしたね。僕、娘がいて、6年前に産まれたんですけど、娘とスイーツを一緒に食べたりして、すごく幸せな気持ちになったし、女性の方もみんなスイーツ大好きじゃないですか。スイーツって幸せのシンボル的な感じがしたので、これをアクセサリーにして身につけたらハッピーになれるんじゃないかって思ったのがキッカケなんですけども。
渋谷:
なかなか男性の方がスイーツのアクセサリーをデザインするって珍しいですよね!
ワカマツ:
そうですね。まぁ僕自身が好きなので、好きなものを素直に表現したいなって。
渋谷:
スイーツにはラインストーンとか、キラキラするものが付いていますよね。どういうイメージの中で作られているんですか?
ワカマツ:
ショーケースに並ぶカラフルなマカロンを初めて見た時に、僕には宝石のように見えて。このマカロンをアクセサリーにできたら、楽しくて、いつも眺めていられるような、そんな宝石としての意味でキラキラのモチーフを付けたりとか、スワロフスキーを付けたりしてますね。
渋谷:
本当にスイーツそのもの!
ワカマツ:
やっぱりスイーツをモチーフにしているので、美味しそうじゃないと意味が無いかなと思っていて、不味そうなものは身につけたくないじゃないですか(笑)。だからデザインする時に、美味しそうな、どんな味がするのかなってことを考えながらデザインしていますね。
渋谷:
Q-pot.というブランドネームはどんなところから生まれたんですか?
ワカマツ:
Q-pot.の “Q” は、クエスチョンだったりクイズだったり、ちょっと謎めいた雰囲気があると思うんですけど、それが湧き出る “pot” 、水瓶で、何が飛び出すか分からない謎の壷という意味が込められています。
渋谷:
ブランドコンセプトとしては?
ワカマツ:
僕がデザインする時に一番初めに思うのが、このデザインでコミュニケーションが生まれるかどうか。マカロンのアクセサリーをした時に、自分がハッピーでポジティブな気持ちになったりとか、周りでそれを見た人が楽しい気持ちになったりとか、そこで会話って弾むじゃないですか。だからそういうコミュニケーションが広がればいいなって。世界中に笑顔が連鎖していけばいいなっていう気持ちを込めています。
ワカマツさんはいろんなブランドとコラボレーションしていらっしゃるんですけども、最近の話題と言ったらドコモ携帯とのコラボ! 12月9日に発売されたばかりのdocomo STYLE series SH-04B。携帯がなんと板チョコに変身しているんですよね!これはどんなアイディアで作られたんですか?
ワカマツ:
最初お話をいただいた時に、世界中の人に愛されるようなモチーフって何なのかな? って考えた時に、まさにチョコレートがふさわしいかなと思って、チョコのモチーフにしたんですけど。
渋谷:
携帯とスイーツって全く別世界ですが、ワカマツさんの中ではどうやって融合していったんですか?
ワカマツ:
コンセプトは、持っているだけで楽しくなるような、新しいコミュニケーションツールができないかなって。それでチョコレートが思い浮かんで。携帯の形もちょうど板チョコのような形ですし。
渋谷:
そうですよね。手に持った時に手の中で溶けてしまいそうな…。実際、溶けたようなデザインなんですよね(笑)コンテンツもオリジナルなんですよね。
ワカマツ:
そうですね。待ち受けから着信音まで、全部オリジナルで作っています。
渋谷:
メニュー画面もアイコンがカスタムされているし、デコメの絵文字も、スイーツにちなんだアリンコとか虫歯の歯なんかもあるんですよね! 着信メロディーもスイーツをイメージして作られんたんですか?
ワカマツ:
そうですね。
渋谷:
チョコレートからここまで発想を豊かに…。携帯をデザインする上で難しかったことってありますか?
ワカマツ:
やっぱり使いやすさを邪魔しちゃいけないかなっていう部分ですね。本物の板チョコに近いクオリティーで、使いやすくデザインしました。
渋谷:
では最後に、ワカマツさんの今後の夢を聞かせてください。
ワカマツ:
Q-pot.のコンセプトでもある、世界に笑顔の連鎖を広げたいというのが夢なんですけども、どんどん世界に挑戦していきたいなって思っています。Q-pot.がどんどん世界に広がって、笑顔も広がっていくといいなと思います。
2009.12.12 O.A
Q-pot.デザイナー ワカマツ タダアキさん
1977年東京生まれ。ファッションモデルを経て、アクセサリーデザイナー勢馬一正氏に師事。2002年アクセサリーブランド「Q-pot.」を立ち上げ、パリでの大規模なインスタレーション、広告・映像プロデュース、ファッションブランドとのコラボレーションなど、アクセサリーの枠を超えた多岐に渡る活動を展開中。