
温泉と宿のライター 野添ちかこさん
神奈川県生まれ。旅行・観光の業界紙記者を経て2006年にフリーに。現在は “温泉と宿” をメインに取材を行い、旅行誌、ガイドブック、新聞、テレビ、ウェブなどで日本各地の温泉と宿の隠れた魅力を発信中。温泉ソムリエ、温泉入浴指導員(厚生労働省認定)の資格を持つ。
渋谷:
温泉って1年中魅力的なんで、特にこの季節になると“温泉行きたいね~”って話題になりますよね!そもそも野添さんが、温泉と宿のライターになったキッカケは? やっぱり温泉が大好きで?
野添:
温泉は好きだったんですけど、15年ほど前にたまたま温泉の業界新聞に転職しまして、日本各地の温泉や宿を巡るようになったのがキッカケです。
渋谷:
温泉のどういった魅力に惹かれたんですか?
野添:
やっぱり温泉そのものの力っていうのをすごいなって感じまして。例えば、夜中に温泉地に到着して、体がバリバリ硬かったみたいな時に、温泉に入って次の日起きたらすっと体が軽くなってたんですね。それで温泉って体を癒す力がすごくあるんじゃないかなって思ったり。あとは温泉地の方々が、都会人には無い人情味あふれる方が多いというのも魅力でしたね。
渋谷:
今までどのくらいの温泉を廻られたんですか?
野添:
きちんと数えたことが無いんですが、今は年間100日くらいは温泉に行ってるんじゃないでしょうか。
渋谷:
野添さんはどんな温泉に惹かれて、記事にされているんですか?
野添:
究極を言えば、“温泉に力があるな” って言う温泉をおすすめしたいなって思っているんですが、私は、足下から温泉が湧いいて、そこに湯船を造っているようなところっていうのは、やっぱりすごいなって思いますね。
渋谷:
今まで取材された中で特に印象に残っている温泉ってどこでしょう?
野添:
大分県の「壁湯温泉」っていうところで、壁湯という名前の通り、壁の岩の隙間からお湯が湧き出ている温泉なんですけども、いくつか湯船がありまして、その中の川沿いにある岩風呂でおじさんが温泉に入りながら川に釣り糸をたらして釣りをしているんですね。
渋谷:
面白いですね。アミューズメント温泉みたいな(笑)
野添:
そこは宿の温泉なんですけど、近所の方が日帰りでいらっしゃっていて、釣りをしながら温泉を楽しんでいたり。それから木の板をお湯に浮かべて、その上に自分で持ってきたお弁当を置いて食べてるんですよ。
渋谷:
温泉に浸かりながら!? へぇー! 近所の公園に行く感覚で温泉に入っているような(笑)
野添:
そうなんですよ! なんて幸せな環境なんだろうっていう…(笑)
野添さんに “ふたりで行くおすすめの温泉宿” を教えていただきたいんですが、神奈川からも行きやすくて、1泊2万円以内くらいで行けるところ、どこがいいでしょうか?
野添:
ちょっと変わったサービスを行っている宿なんですが、中伊豆にある船原温泉「船原館」。渋谷さん「ワッツ(WATSU)」ってご存知ですか?
渋谷:
ユニットの「WaT」じゃないですよね?(笑)
野添:
海外のホテルのプールとかで行っているアクアリラクゼーションなんですけども、施術者が体を支えてくれて水に浮かべてくれるんですね。そしてストレッチをさせてくれるんですよ。水の上に浮かんでいるので徐々に感覚が無くなっていって、体がほぐれてきて、体内回帰みたいな感じが味わえるんです。
渋谷:
え、それを温泉で? 野添さんも体験されたんですか?
野添:
私も体験したんですけど、温度が不感温度って言って体温と同じくらいのぬるいお湯なんですね。それでお湯の感覚がどんどん無くなってきて、体が溶けちゃうような感覚(笑)
渋谷:
なんかとっても気持ち良さそう! 体の筋肉もほぐれて柔らかくなりそうだし! 浮いてる感覚って、母体の中にいる、じゃないですけど、心地よさがありそうですよね。
野添:
しかも温泉なので、より効果がアップするという究極のリラクゼーション方法なんです。
渋谷:
是非体験してみたいですね~。これが2万円以内で宿泊も?
野添:
宿泊とワッツの料金を合わせて。お食事も1泊2食で2万円くらいですね。宿のご主人が施術をしてくれるんですけども、とっても気さくな方で。
渋谷:
カップルで受けたりもできるんですか?
野添:
カップルでもグループでもできますので、是非体験してみてください。
◆女性トラベルライターの旅情報「旅恋」>>http://www.tabikoi.com/
◆伊豆「船原館」>>http://www.funabarakan.com/index.html